独占インタビュー

「親父が生きている間にー」蒙古タンメン中本社長の次男が描く未来とは

こんにちは!ラーメンインタビュアー岡崎美玖です。

今回ご紹介するのは、「辛うまラーメン日本一」で知られ、幅広い層から絶大な人気を誇る蒙古タンメン中本です。

現在は首都圏に24店舗を構え、先日は北関東初出店である高崎店(群馬県)を新たにオープン。開店から20年経った今でも各店舗には行列を成す「蒙古タンメン中本」の人気の秘密に迫ります!

筆者は受験生の時に初めて食べて衝撃を受け、以来ずっと虜になっているラーメン店の一つです。(もはや蒙古タンメンがきっかけで新規店開拓よりもリピーター気質になったとも言える)

セブン‐イレブン・ジャパンのPB(プライベート・ブランド)である「セブンプレミアム」より発売されているカップ麺は、2008年に発売されてから12年が経つものの、セブンイレブンのカップラーメン部門では堂々の売れ行き第1位!

店舗~カップ麺まで幅広く愛される蒙古タンメン中本の魅力を早速ご紹介していきましょう!

ただ辛いだけじゃない…筆者が考える“蒙古タンメン中本” 人気の理由

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池袋駅東口から徒歩3分ほどのところにある、「蒙古タンメン中本 東池袋店」

蒙古タンメン中本はどの店舗も人気があり並ぶことが多いという個人的な印象がありますが、実は、西池袋店東池袋店と池袋には2店舗存在する蒙古タンメン中本(以下、中本)さん。そのため近隣の新宿店・渋谷店と比較して人が分散し、お昼時・夕飯時を除けばスッと入れることも…!!

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中本さんといえば辛うまラーメンの印象が強くないですか?でも実はそれ以外のメニューも豊富なんです。

私が中本さんの魅力に取りつかれてしまったのは、豊富なトッピングにより”自分ならではのアレンジ”を見つける楽しさがやみつきになってしまったからなのも理由の一つ。

最近では麺を「豆腐」や「こんにゃく麺」にも変更が可能になり、ダイエッターにもたまりません…!!

今回は最もオーソドックスなメニューである「蒙古タンメン(820円)」をいただきます!

辛いのに旨い!元祖辛うまラーメンで汗をかku


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いざ、着丼です。

綺麗にセパレートされた丼…!!たっぷりの彩り野菜に辛し麻婆は、見ているだけでも食欲がそそられます。

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熱々のスープを一口すすれば、秘伝味噌の甘みと長時間煮込まれた凝縮された野菜の甘みのコクがグッと押し寄せ、そこに後から追いかけてくる辛子麻婆豆腐の辛味!!

…これがもう最高に美味しい。

旨味と辛味のバランスが本当に絶妙なのです。

筆者は辛党で様々な「辛うま」ラーメンを食べ歩いてきましたが、蒙古タンメンを超える「辛うま」ラーメンに出会ったことが未だにありません。

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麺はしっかりとコシがありながら、スープや餡にもよく絡む中太麺。

ちなみに筆者のお気に入りの食べ方は麺固めで頼んで、最初はワシワシとした食感を楽しみ、だんだんとスープを吸い柔らかくなっていく麺をゆっくりと味わうのが好きです。

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たっぷりの野菜にも注目。栄養もバッチリ。

中本さんのマニアにとっては、店舗や作る店主さんによって変わる野菜のクタクタ具合が楽しみで、今日いただいた分は少しかためでした。シャキシャキしていて美味しい…!!

ごちそうさまでした!

【独占①】デザイナー志望からの転向。父と同じ道を歩むことを決意した瞬間

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おなじみの”敬礼ポーズ “で出迎えてくださったのは、現在誠フードサービス本社に勤め、白根社長のご子息である白根隆也さん。

中本ファンからの人望も厚く大人気。

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蒙古タンメンのカップラーメンを食べたことがある人は一度は蓋を開けた時に見たことがあるかと思います。そう、白根社長の左にいらっしゃるお方です。

実は蒙古タンメン中本自体に全く興味が無かったという隆也さん。

その理由は意外にも“デザインを勉強したかったから”

専門学校最後の学年で最優秀賞と学長賞の2冠を達成し事実上首席卒業後、NYへの留学も決まっていたという隆也さんが白根社長と働きたいと決心したきっかけは、ある一通の手紙だったといいます。

詳しくはこちらに経緯が書いてありました。
https://instagram.com/p/B5LaUCIAGNc/embed/

いざ本気でやるとなった時「現場を知らないといけない」と思い、社長に現場配属の希望を出したのだそう。その後数店舗の修行を経て、2020年より本社に戻り、本部の経営に携わるマネージャー職をされています。

※蒙古タンメン中本には暖簾分け店(9店舗)・直営店(15店舗)が存在する。とはいえメニューは変わらず、屋号は一緒であるが経営する会社が異なるだけなのだそう。(暖簾分け=個人オーナーになるため)

【独占②】「中本グッズのデザインの革新」

ーーその後、専門で学ばれていたデザインの知識がどこかで活かされたりはしましたか?

「大いに活かされていますね。現在、販促や看板・グッズなどのデザインを担当しています。中でも現場で着る仕事着を多く作っていますね。

どうしても昔ながらのラーメン屋=長ぐつを履きモサっとした格好をするイメージがあり、ファッション的な角度から見るとかっこいいものではありません。笑

働く側もファッショナブルでありたいという思いから今の若い人達に向けて作っています。打倒ストリートです(笑)」

ーー中本さんといえば、グッズの種類も結構豊富ですよね?

「そうですね…マイナーチェンジなどで無くなったものも含めると100種類以上はあるのではないでしょうか。もうよくわかりません。笑」https://instagram.com/p/B3M3JZ8AgCp/embed/

ーーすごい数!ちなみに中でも人気のグッズは何ですか?

「手頃なところでいえばステッカーであったり、パーカー、Tシャツが人気ですね。主婦の方にはバスタオルも助かるとよく言われます。」

蒙古タンメン中本のグッズは引き換えできる!?
ースタンプを集めると、グッズと交換できる制度あり(500円の飲食で1P押印される)。
複数人合算も可能なので、ぜひお店に行くまえに「蒙古タンメン中本」公式アプリをダウンロードしてスタンプを押してもらうべし(テイクアウトも対象)!

【独占③】行列が絶えない理由に”名物店長”の存在

ーー多くのラーメン屋さんは、チェーン店化してしまうと客足が離れる印象が多いのですが、中本さんはどの店舗も行列が絶えないですよね。これは何か施策があるのですか…?

「そもそも店長が育たないと店が出せないんです。中途半端にフランチャイズなどで1ヶ月ほど研修を経て店長…絶対出来ませんね。笑

うちの店長は飲食業界最強の店長を目指しております。

弊社の各店舗の店長は、早くても3年の研修を経て店長を輩出しています。

ーーそうなのですか!中本で、店長を作る上で意識しているのはどんなところですか?

「主に味と接客についてですね。味と空間の綺麗さは当たり前で、プラスαで接客にも重きを置いています。

あとは言える人間です。悪いことは悪い、いいことは良いとはっきり言える人間性と、何十人をも束ねる指導者(リーダーシップ)です。十何年かけて今の独自のスタイルにしていったので、他店には真似できないと思います。」

ーー中本には「名物店長」という方々が存在するとお聞きしましたが、隆也さんのオススメ店長さんっていらっしゃいますか?

「いっぱいいますよ!例えば、トークが上手くて面白いのは新宿店の林部長でしょうか。

元高級中華出身で料理のスペシャリストなのが本店の倉井店長。匠の技を盗むべく、調理シーンを2時間ほど撮影して、本社に帰って研究しましたね。

あとは自他共に認めるイケメンな千葉店の長沢店長。ギャグ線が高いのは大宮店の小林店長

…などなど、各店舗の店長は異色の経歴だったり、本当に皆キャラが濃くて、“キャラが濃くないと店長になれないんじゃないか説”が浮上しているくらいです(笑)

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(左は東池袋店の藤川店長。藤川店長は元バーの経営者というこれまた異色の経歴の持ち主です!)

【独占④】限定メニューだけでも300種類以上!?隆也さんオススメのメニューはこれだ!

ーー店舗によって異なる週替わりの限定メニューは、誰が考案しているのですか?

社員以上が行っています。月一回の試食会で社長に食べてもらい、OKが出ればメニュー化されます。

実はメニューは300種類以上もあるんですよ。僕も半分くらいしか食べられていなくて…常連さんの方が詳しかったりしますね(笑)」

ーーそんなに!!豊富なメニューの中で、隆也さんオススメのメニューや食べ方はありますか?

中本=辛いというイメージが先行しがちなのですが、実は辛くない”非辛”メニューもめちゃくちゃ美味しいんですよ。

中でも僕が20年以上ずっと食べている「冷やし醤油タンメン」が一押しですね。これに背脂を入れて食べるのが、子供の頃から食べている味で大好きです。

あと、実は麺の固さも選ぶことができるのですが、僕はスペシャル超カタ(スペ超)が好きですね(「麺固め」よりもさらに固めとのこと…!)。

好みにはなってくるのですが、麺固めがお好きな方は是非試してみて欲しいです。」

【独占⑤】世界で通用する「辛いラーメン=中本」にしたい

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ーー中本さんって食べた数時間後にはまた食べたくなるんですよ…!あの”中毒性”の秘密は一体どこにあるのでしょう…!?

「やっぱり「辛うま」って部分だと思うんですよね。”辛いだけ”はどこでもできると思うんですよ。辛さにそれ以上の旨味をどう加えるかを研究に研究を重ね、まさに今言って頂いた通りで、その日の夜にはまた食べたくなるようなラーメンに仕上げています。

ーーなるほど。今後はどのような挑戦を描いていますか?

「まずは全国制覇が目標ですね。親父が生きている間には最低でも1県に1店舗は達成したいと思います。親父が最初に掲げた目標ですからね。僕はロクなせがれじゃなかったんで、これは叶えてやりたいです。最終的には世界で通用する中本にしたいです。最終的には世界で通用する中本にしたいです。

そのためには直営店・暖簾分け店をオープンするスピードを上げなくてはならないので、若い人達のパワーも必要だなと。働く上での環境作りも大切にしていきたいですね。

また、初めてのお客様には「なんかいかついにいちゃんばっかで怖そう…」というイメージが持たれがちなのが悲しいです!(笑)全くそんなことないのです!分からない事があれば券売機の前までスタッフがすっ飛んでいきます!初めての方に安心して来て頂けたら嬉しいです。

中本は本当に女性のお客様も多いので、今以上に中本が「女性が一人でも入れるラーメン店」というのを当たり前にしたいですね。コンビニに行くぐらいの感覚で来てもらえたら嬉しいです。

僕個人としては、3代目として(現社長は2代目)もっと今の中本を大きく、そして、世界中のお客様に喜んで頂く事が僕の使命であると思っています。

もっと多くの人に「蒙古タンメン中本」を知ってもらいたいですね。」

取材後記

蒙古タンメン中本を運営する「誠フードサービス」は今年で20周年、「蒙古タンメン中本(先代は「中国料理中本」)」は50周年を迎える。

私の大学生時代を支えてくださった蒙古タンメン中本さんですが、ふと思い返してみれば最初に食べたのは味噌タンメン。これもちょっぴり辛く感じたのがいつの間にか北極ラーメンも食べるようになっていました。この絶妙な辛さに虜になってしまうんですよね。

「辛うまラーメン」を牽引し続ける絶対王者は、先代の味を守り続けながらも日本を超え世界を基準に常に先を見据えていました。

蒙古タンメン中本では、今日の新型コロナウイルス感染拡大の状況を踏まえて、従来の「蒙古丼」などのお弁当に加え、2020年4月19日よりラーメンのテイクアウトも始めたのだとか!

自粛の中でも、「自宅でも中本が食べたい」という声に答えて、「蒙古タンメン」「味噌タンメン」「北極ラーメン」の3種がお持ち帰り可能で、生麺も購入可能とのこと。テイクアウト用に特別に開発した伸びにくい麺を使用しているのだそう。(2020年4月時点)

平時であれば行列必至である列に並ばず、「中本」の味を家に持ち帰ることができるのはそうそうないチャンス…!是非お店の味を自宅で味わってみてはいかがでしょうか?

※最寄りの店舗へ問い合わせ・事前予約していくとスムーズに受け取れるそうです!

蒙古タンメン中本のHPはこちら

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